【AIの提言】「働き方」と「幸福度」生産性向上に必要なものとは

AIが提言する働き方と幸福度生産性を上げる方法のアイキャッチ画像 人生戦略概論

こんにちはだいごです。

人生戦略を考えていくうえで最も基盤になるもの、それは人生の幸福度であったり満足度、経済学でいう効用をいかに高めるかにあると考えています。そこで、今回はNHKスペシャル AIに聞いてみた どうすんのよ日ニッポン!? 第二回「働き方」が非常に示唆に富んで興味深い内容だったので、その内容を要約し、社会解決型AIの提言に耳を傾け、働き方と満足度についてみていくことにしましょう。

働き方の問題点としてたくさんありますが、

  1. 長時間労働
  2. 給料が上がらない
  3. ストレス人間関係
  4. 生産性の低さ

というこの四つの問題について、AIの分析結果を元にいろんな角度から読み解いて、どのような解決策があるのか考えてみたいと思います。

まずはじめに、データを入力し、AIの分析から結果を得ることができますが、物事の因果関係までは教えてくれないため、結果をヒントに人間が考え読み解いて行かなければなりません。提言がどのようなことを示唆しているのか一緒に考えていきましょう。

概要

侃々諤々議論が続いているこの働き方問題

残業が減っても同時に給料も減ってしまうかもしれません。私たちは一体どうすればいいのでしょうか。

こうした問題に NHK が開発した人工知能が立ち向かいました。

AI に学習させたのは、日本全国20歳から69歳までの日本人21万人分のデータ

働き方から生活習慣に至るまでのこと細かな情報だ。

そしてまたある企業の社員50人の働き方を徹底追跡し、そして人類の英知が詰まった学術論文5000万本まで読み込みませた結果、どのような提言が得られたのだろうか。

AI の分析結果から読み解いた提言は

AIの提言
  • 仕事で忙しい人は道の駅に行け
  • お金にゆとりがなくても蛇口をこまめに閉めなければ仕事に満足できる。
  • ストレスだらけの人は結婚出産祝いを贈れ

というものだった。

そして極めつけに

AIの提言

仕事の生産性を上げたいなら11時間54分以上働け

というのである。

この長時間労働を減らせというご時世に AI はなぜこのような提言をしたのだろうか。ひとつずつみていくことにしよう。

お金にゆとりがなくても蛇口をこまめに閉めなければ仕事に満足できる。

企業の業績は上がっているのになかなか我々の給料は上がっておらず、およそ10年間横ばいの状態が続いています。

さらに働き方改革による残業の抑制で、年間8.5兆円もの残業代が削減されているという試算が大和総研から出されています。

なかなか私たちの懐事情は良くなりそうにありません。

お金にゆとりがなくても蛇口を閉めなければ仕事に満足するとはどういうことを意味するのでしょうか。

21万人分のアンケートを分析した結果から

幸福度の高い人のアンケート結果
  • 結婚出産祝いは贈らない
  • 諦めない
  • 家庭が生きがいではない
  • 職場に友人がいる
  • テレビの情報を信頼する
  • ペットボトルなどはリサイクルに出す
  • 服はデザインよりもサイズ重視
  • 蛇口をこまめに閉めない

と答える人の幸福度はなんと81%に上るという。 これらの項目について読者自身はどうだろう。

この中で注目していただきたいのは、仕事に関するデータもたくさん入っているのに仕事に関する項目が結果に入っていない点。

意外にも仕事より生活に関することの方が、仕事の満足度に影響を及ぼすのではないだろうかということを示唆している。

蛇口をこまめに閉めない以外の条件を全て同じにして、蛇口をこまめに閉めるという問いにYESという回答をした人の仕事の満足度はなんと40.3%であった。

これに近い話として、例えば、アインシュタインは死ぬまで自分の電話番号を覚えられなかった。彼は単純にそんなことには興味がなかったのだろう。 大切なこと以外は最低限で良いという姿勢が仕事の満足度を上げているのではないかと言える。

また蛇口を閉めない人たちのその特徴を見てみると、

幸福度の高い人のアンケート結果
  • ほとんどイライラしない
  • 寝付きが良い

という人が大半で、虫歯があっても治療もしなければ、病院にも行かないという人がなんと75%もいたのだ。 また番組の中でマツコは、「とある番組の中で街頭インタビューをよく目にするのだが歯のない人ほど幸せそうだ」と述べている。他者の目を気にしたり比較することが幸福度を下げている要因のひとつと言えそうだ。

また同時に、自分で選択できるか、精神的に解放されているかが、仕事の満足にも重要なのでは、とAIは示唆している。

お金にゆとりがなくても蛇口を閉めなければいいと言うもののやはりお給料は上がってほしいものである。 そのために重要なのが生産性を上げること 。

労働生産性の公式

日本の労働生産性を見てみると、 OECD加盟国の中では35カ国中20位という結果になった。 

OECD加盟国の時間当たりの労働生産性

引用:日本生産性本部

ここから言えることは、日本みたいに長く働かなくてもいい給料が得られる方法が他にあるということだ。

しかし、AI が提言する仕事の効率を最大限アップさせる驚きの方法は「仕事の効率を上げたいのであれば11時間54分以上働け」というものだった。これでは過労死ラインを超えてしまう。その真意に迫っていきたい。

生産性を上げる働き方

あのペッパーを作った林要がCEOを勤めるGROOVE Xという会社で、約2か月間にわたり50人の社員の働き方のデータを収集し分析した。

まず名札型センサーで出退勤を管理し、どこで誰と会話しているか等逐一記録 、また画像や音声だけでなく湿度や温度など環境データの収集した。

さらに社内メールやメッセージの送受信データも集め、目に見えないコミュニケーションを浮き彫りにした。

仕事の効率を図るためにその指標として没頭度を取り入れた。 社員がどのくらい没頭できるかが仕事の生産性を上げる上で重要だと考えているからだ。

CEOの林要は「もはや没頭している人しか戦えないグローバルな競争になっている。没頭している時はすごく継続してパフォーマンスが出る。この状況をいかに作るかが大事になってくる。」という。

没頭と仕事の効率が深く関係して いることは近年、 心理学や経済学・社会学などの分野で実証され始めている。

今回没頭度を測る方法は二つ。まずは先ほどの名札型センサーは加速度計を内蔵しており、没頭している人はじっとしているように見えて、実は非常に繊細な動きをしていてその動きをキャッチする。

さらにその日仕事に没頭できたかどうかをアンケートで自己申告してもらう。

こうして集めたデータから何が没頭度に影響を与えるかを分析した。その結果浮かび上がってきたのは次の三つのデータだ

没頭度に影響する3つのデータ
  1. 午前中の会話時間
  2. 午後の会議時間
  3. 勤務時間

これらのデータから、最も没頭度が高かった人達に共通していることは午前の会話時間(聞き役)が12分以内であること、午後(2時~7時)の会議時間が16分以内であること、そして1日の勤務時間が11時間54分以上であることであった。

没頭度の高い人の共通点
  • 午前の会話時間(聞き役)が12分以内
  • 午後(2時~7時)の会議時間が16分以内

これらの人の没頭度の時系列変化を見てみると、勤務時間が長くなるにつれ没頭度は上昇していたのだ。

好調な日には定時退社させるよりも継続して仕事をしてもらう方が効率が良く、逆に不調の日には早く帰ってもらうというように、その日によって勤務時間に柔軟性が必要だということを示唆している。

一方で、製造業など柔軟に働けない多くの職種では長時間労働が健康問題に直結しやすいため規制をしっかり整備する必要があるだろう。

ここで注意しなければならないのは、今回の分析が健康データを入れていないという点したがって残酷にも生産性を極限まで上げるにはどうすればいいのか、というのを追求しているため、健康を考えなければどこまでも行ってしまう危険性をはらんでいる。

いわゆる過労死ラインと言われているのは残業時間が80時間を超えてからである。 勤務時間や健康をめぐる問題は国会でも争点となっている。

残業労働時間に上限を設けることや裁量労働制の拡大、高度プロフェッショナル制度等

しかしこれらはまた、野放図な長時間労働を助長するのでは、という反対意見の声も上がっている。

関東・中京・近畿圏などでは、勤務時間に加え、通勤時間も考慮し勤務時間を厳しめに見積もる必要があるとの意見も出ている。 そこで長く働く以外の解決策はないのかAIで探ってみた。

 

また資本主義社会において、長時間労働は何故起こるのか、資本主義社会になる以前の人間はそこまで働かないと生きてこれなかったのか?をこちらの目次3労働力と商品に書いていますので参考にしてください。

10分で読む資本論

長時間働かなくても仕事の効率を上げる方法

メールの文字数を減らせ

その鍵は社内のメールやメッセージなどの文字数 にあるという。

分析の結果から、午後7時以降に送信する文字数が23文字以内の人は没頭度が20ポイント高く、仕事の効率がアップしているという結果が得られた。

受け取る側は…

なんと自分は送っていなくても、受け取った側の没頭度が落ちていることが分かった。メッセージを受け取ると気持ちが散って、集中力が落ちてしまうのかもしれない。

始業前に471字以上受信していると、なんと1日の没頭度が32ポイントも下がっている分析結果が得られた。 他にも午後の早い時間帯(12~14時)にやり取りが多い日もあまり没頭できない。まとめると

没頭度を高めるのに必要な4つのポイント
  • 始業前の受信数は471文字以内
  •  正午から午後2時の間は送信数は376文字以内に
  • 受信は286文字以内に
  • 午後7時以降は送信は23文字以内に

ということだ。また、メールの長さというのは見る傾向があり、お互い望んでいない長文メールのやり取りが仕事の効率を下げている可能性がある

そこで2週間の間、調査対象の企業で、メールの文字数を減らす取り組みをしてもらった。

すると、社内メッセージの文字数を減らした人のうち没頭度が上がった人は62% という結果が得られ、文字数を減らすと生産性が上がるという裏付けが取ることはできた。

次は分析結果から読み解いた、会議についての提言を見てみることにしよう。

会議の時間を16分以内にしろ

という提言が得られたのであるが、午前中の会議は多少長くても仕事の効率にあまり影響が出なかった。というのも答えとして出している。

つまり没頭度が高い時間帯に中断が入ると、仕事の効率に影響が大きいことを示している。

立って会議をするという企業もあり、そうすると上司の方が長く立っていられないので会議時間が短くなる傾向にあるという報告もある。

他に生産性を上げる方法

世界中から集めた学術論文5000万本と、ニュース250万件を学習し、働き方に関する膨大な数のキーワードを調べ上げ、互いの関連性を分析し、グルー分けしていった。

そして一人一人の働き方に最も大きな影響を与える事柄にたどり着いた。

それが、仕事に対する満足度である。様々な分野の研究から、働く人の満足は、仕事の効率を高めるために重要だという研究が沢山出ているのも事実だ。

この分析結果の中から仕事の満足率を高めるには二つの提言が得られた。 これらの提言についてみてみよう。

ストレスだらけの人は結婚出産祝いを贈れ

この結果から、仕事以外の人間関係が潤いがあるものであれば、仕事にも生きがいを感じられるのではないかとマツコは述べている。

ここでは、贈る人と贈らない人がどれだけの差が出るのかというのは述べられていないが、番組の中で物を贈るというのは例え、飴一つであっても仲間意識を高め、仕事の満足につながるのではないかと読み解いている。

大阪のおばちゃんたちは本能的に物を贈ることの重要性を知っており、あめちゃんを配り歩いているのかもしれない。

そして二つ目の提言は

仕事で忙しい人は道の駅に行け

仕事で忙しい人は道の駅に行けという提言であった。これはどういうことなのだろうか。

道の駅とは、各地の道路上に設けられた休憩施設である。週末ここに訪れた人に仕事に満足しているか聞いてみると、なんと77%もの人が仕事に満足しているという結果を得られたのである。 でもどうして道の駅なのだろうか。

道の駅に来た人たちにその理由を聞いてみると「何か新しい物が発見出来るんじゃないかと思ってきた」「道の駅ってだいたい田舎にあるのでそういうところの自然を見て癒されているのではないか」「道の駅には別に寄らなくてもいいわけだが、だけど寄るということは心に余裕があるということではないか」という声が得られた。

これらの結果から言えることは、生活と仕事の境目が現代になってますますなくなってきており、プライベートの充実度が仕事の満足度にもつながると言えるだろう。 したがって、自分で行動を決めることの大切さをAIは示したのではないだろうか。

まとめ

以上の結果を振り返ってみると、仕事の中で具体的にどうしろということはAIは述べていない。仕事で満足を得るためにはオフの時間の使い方が非常に重要であるということが分かった。

仕事でしか生き甲斐がないと感じている人ももっとトータルに考える必要があるとマツコは言う。同時に働きやすさや仕事の満足度が企業の資産財産になる時代がすでにきているとも言える。

マツコは番組中で「東京に一極集中して綺麗なオフィスビルで朝の9時から働くことをやめて、企業が創業地に帰れば、仕事の満足度がもっと上がるのではないか。」と提言している。

いかがでしたでしょうか。あやふやで疑問に思うところもしばしばあり、厳密さを欠くところもありますが、生存バイアスの掛かった上司等ではなく、中正公平な立場のAIからのアドバイスというのは耳を傾けてみる価値があると私は思います。

またAIの分析と提言をみていると、チクセントミハイの唱える「フロー体験」に共通するところが多くありました。またこのあたりについて別記事で紹介したいと思います。

最後に、自分の環境に落とし込んで考えてみると、当てはまるところが多いなと感じました。

定期的に見直して、私自身のワークライフバランスの改善に繋げていこうと考えています。この記事が貴方の仕事、人生の満足度を上げるための一助となれば幸いです。