こんにちはだいごです。
前回歩き遍路コンプリートガイド~準備編~という記事を書いたのですが、その中では、約2ヶ月間1200 kmの道のりを歩き通すために必要な基本的な装備についてのお話をしました。もしまだ読んでいないのであればこちらの記事を参考にしてください。
今回お話しするのは、お遍路を始める際に必要な必要最小限の基礎知識について書いていきたいと思います。また、別の記事では、私が3日で読経をマスターした方法について書いていきたいと思いますので関心のある方はそちらの記事も参考にしてください。
目次
お遍路さんの基本装束
まずはじめにお遍路としての基本的なファッションスタイルについて頭の方から順に書いていきたいと思います。
細かいところが個人によって変わってきますが、基本的には写真のようなスタイルになります。
托鉢する遍路の姿
菅笠(すげがさ)
菅笠とは時代劇とかでよく見るようなこんなやつ。文字が入っていないものもあるが遍路では基本的に文字入りのものを被っている人が多い。防水カバーのついているものを選びましょう。
また夏冬の修行にはこちらの網代笠(あじろがさ)がいいとのことです。菅笠の10倍くらいのお値段しますが、実際私が遍路中に出会った方で、何度も歩き遍路で四国を回られている方は網代笠をかぶっている方が多いように感じました。なので、個人的にこっちを被っている人は遍路上級者っていうイメージがあります。耐久性などが優れているのだと思います。菅笠を実際にもって見ると分かりますがけっこうちゃっちいですので、不安が残る場合こちらの方を選んでもいいと思いますが、お寺でも売ってるところがあるので壊れた時にまた買いなおしてもいいと思います。
輪袈裟
白衣・白装束
数珠(念珠)
四国の遍路では基本的に真言宗の本式の数珠を使いますが、おうちが他宗で、違う数珠を使っていたとしても問題はありません。他宗の方もお遍路で修業をされていますが、その宗派の輪袈裟数珠を使っていらっしゃいました。数珠の持ち方についてはこちらのサイトを参考にしてください。
真言宗のお数珠の選び方と持ち方と豆知識
URL:https://www.rakuten.ne.jp/gold/nenjyu-hana/mamechishiki/shingon/
金剛杖
歩き遍路をするなら絶対に買っておきましょう。数多の山道で一度も転ばず怪我をせずに歩き通せたのはひとえに金剛杖おかげです。歩き遍路の場合、杖がかなり擦り減るのであらかじめ長めのものを用意したいですが、市販のもので長いものだと150cmが最長だと思います。ご自身で自作される方もいるようです。急な山道で重たいザックを背負いながら登るときには、杖に体重を乗せて前進できますので疲れているときには特に杖が役に立ちます。この金剛杖の上の部分は卒塔婆になっており、あなたがもし遍路中に亡くなればこの杖が墓標となるわけです。また、杖は修行中常に見守ってくれている弘法大師そのものであると考えられているので、粗末に地面に置いたり、トイレなどに持ち込んだり、足を向けて寝たりしないように注意しましょう。一日歩き終えたらしっかりと汚れを拭き取って感謝します。
経本
現地でも入手できます。いくつか種類がありますが、自分にとって、使いやすいものを選ぶといいでしょう。絶対的にこれというものはありませんし、お経の読み方も人によって異なっています。
納札(おさめふだ)
納経(読経・写経したものを収める)した後に、こちらを納札とかいてあるボックスに納めます。これを本堂と大師堂の二か所に納めます。予め住所、氏名を記入して準備しておくようにしましょう。お接待を受けたときにも納札を手渡し感謝の意を示します。なので結構すぐになくなります。なくなるまえに現地のお寺で調達しましょう。
頭陀袋(山野袋)(ずだぶくろ・さんや袋)
線香、ローソク
線香と蝋燭は現地で調達可能です。あらかじめ100均で蝋燭と線香入れを用意しておきましょう。市販の状態で売っている線香の箱のまま使っていると知らぬ間に勝手にこぼれていて山野袋の中でボキボキに折れていたりすることがあります。100均のもので十分なので入れ物があると便利です。こちらもすぐなくなってしまうので基本的に現地で調達します。
持鈴(もちすず)
四国ひとり歩き同業二人解説編では遍路は読経時に持鈴を振ることになっている。とありますが、初めて読経する方などにはなかなか難しいと思います。こちらはあってもなくても大丈夫です。僕は買いましたが結局ほとんど使いませんでした。軽く振るだけでチーンとめちゃくちゃいい音がします。
納経帳(御朱印帳)
納経帳は本当に沢山ありますのでお好みのものを買ってください。まず、種類としては本のようになっているものと、蛇腹になっているものと紐綴式があります。蛇腹のものは落とすと悲惨です。特に雨の時なんかは。持ち運びには十分注意しましょう。基本的には上にあるような紐綴じ式でブック形式になっているものが好ましいと思います。雨が降っても大丈夫なようにビニールカバーのついているものを選びましょう。私が途中で出会った方の中にはブック式で、左側にお寺の画が描かれてあるものを使っている人がいました。あれはどんなお寺だったのかを思い出すのに非常にいいなと思いました。
次にサイズですが基本的に11×16cmと12×18cmの二種類が主流です。御朱印を書いてもらったときに大きい方がゆったりと書いてもらえるのでかっこよく見えるなと私は思いました。小さいと持ち運びには便利ですが、詰め込んで書かなければならないため、少し見栄えが劣ります。表紙のデザインなども無数にあるためご自身でいいなと思ったものを買われるとよいでしょう。
手甲(てこう)
手甲と脚絆に関してはご自身がどのような格好で遍路するかで決めてください。ジーパンなどで歩いて回るのであれば必要ないですし、本格的に全身白装束で固めるのであれば手甲、脚絆を買ってもいいのではないでしょうか。
脚絆(きゃはん)
脚絆は特に足袋をはく人でない限り使うことはないと思います。
足袋
まとめ
以上がお遍路としての基本的なファッションスタイルとなります。ひとつひとつ拘って見ていけば奥が深いのですが、めんどくさい場合は上のようなセットで売っているものをでもいいと思います。行ってからお寺の売店の人と相談して購入することもできるので焦っていきなりすべてを揃える必要もありません。行ってみて必要に感じたものを現地で調達するのもいいでしょう。
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全体像をつかむにはこちらの記事を
個人的に大事だなと思ったことをこちらの記事にまとめました。
歩き遍路を通して僕が見たものや経験したことをこちらに書きました。是非ごらんください。